先日、シャネル日本法人社長の講演を拝聴する機会に恵まれました。
確かフランスのお方なんですが、日本語ペラペラで、ユーモアも交えながらシャネルというブランド、ココシャネルという女性についてお話しくださり、とても楽しかったです。
そこで私が強く感じたことを、今日はシェアします(*^^*)
シャネルは、幼い頃を修道院付属の孤児院で過ごしました。
当時、厳しい女性教育を受ける孤児院の子供たち。日曜日だけ、自宅に帰れる子供がほとんどの中、彼女は家庭の事情で日曜日も修道院に。つまりシャバには全く出られず。
女性教育という名の元に、抑圧だらけの修道院。元来、奔放な性格のシャネルは様々な疑問や閉塞感を感じ、早く抜け出したい!という激しい衝動をこらえながら暮らす日々を送る。
しかし、この日々で培われた、シャネルの強大なコンプレックスから生まれるデザインたちが、後に全世界を熱狂させることになる。
たとえば。
かつて女性のバックといえば、クラッチバッグ。
しかし、シャネルは女性が仕事を持って活躍するために、両手を使えるショルダーバッグを世に初めて送りだす。
そのデザインは、機能性であるとともに、女性の開放という意志も併せ持つ。
また、ジャージー(伸縮性)素材のワンピースもしかり。活動するのにふさわしいデザインは、シャネルの強い意思のあらわれ。
一方で、ずっと閉じ込められていた修道院の建物が、かの有名なロゴデザインとなり、香水瓶のデザインにもなる。
コンプレックスからインスパイアされたデザインは、シャネルにとって自分の人生の象徴。だからブランド名は自分の名前。
写真は、シャネル提携のバラ園。トルコのバラではだめ。フランスでしか採れない、5月のバラの香りにこだわりあり。
目指す通り、自立する強い女性となった彼女。
幼少時代の強いコンプレックス、フラストレーション、それらをすべてプロダクツや女性の生き方に至るまでのデザインに変えて。
だから、コンプレックスは無くす必要がない。
ていねいに受け入れて、たいせつに磨いて行けば、むしろそれは自分を輝かせる宝になる。
誰も持っていないし、誰もが真似できない、自分だけが持つ宝石。
とはいえ、コンプレックスを真正面から受け止めるだけでも、とても難しいですよね。それを宝に変えるだなんて。。。
やっぱり、シャネルは偉大です。
私にとっては一生をかけて、じっくり取り組んでいく課題となりそうです(*^^*)